猫は窓辺で何を見ているか

今日も暑かったけれども、空も青くて秋の気配が濃厚になった。
じっとしているだけでポタポタと汗が垂れてくるような湿気はない。
しかし猫達には堪らんだろうな。あんな毛皮を着込んでいるのだから。
大抵いつも家中の一番風が通る涼しいところを二匹で取り合っているが、その風の通り道は人もまた一番通るところだったりする。
体の接地を増やして熱を逃がすのか、伸び伸びと横たわって、人にはかなり邪魔な存在だ。
猫は跨がれてもあまり気にしない。
犬を飼っていた連れ合いは、その事に感心していた。
幸い家は四方に窓を設けてあるし、三階にあるので風通りはなかなかよろしい。

秋口から春先までは風通しが良過ぎて、窓をきっちり閉めないと風切り音がするほどだ。
「ぴゅうぴゅ〜っ」と春先まで木枯らしの音がする。
目を閉じて音だけ聞いていると、何だかしみじみと侘びしい気持ちになってしまう家というのも何だかなぁ。

そんな我が家の猫達は、うちに貰われてきてから外に出た事はほとんどない。
完全室内飼いだ。
だから「室内飼い猫」独特の、窓の外の動物(うちは三階だから鳥が多い)を見て「ウケケケケケケ」と鳴く行為をする。
あれは跳び掛かれない気持ちの代替行為なのだという。

そういえばうちに最初に来た黒猫のタビー嬢は、新しく家族として迎えられたチャイが来るまで、いつも窓の外ばかり見ていた。
謎の生き物がうごめく外界には相当興味があるようだった。

随分前のことだけれど、朝仕事に出掛けるために玄関を出て鍵を閉めようとしたら、玄関脇の窓下に置いてある棚に黒い物体が視界に入った。
いつものように遅刻しそうで急いでいたので、見慣れぬその物体をまじまじと見る余裕もなく、さっさと階段を下りようと体の向きを変えて歩き始めた。
しかし意識の中で次第に大きくなっていく、視野の端の方に微かに見えるだけになった「違和感ありあり」の存在。
頭の中では瞬間的にそれが何であるかという認識はどうもしたようだが、「そこにいる訳がない」という思い込みと、遅刻しかねないという切羽詰まった状況にたちまち混乱し、一度振り向いて確認したものの、そのまま歩き続けた。
やはり気になり再び振り向いてようやく「うちの猫が外に出ている」現実に慌てた。
コントのように「二度目の振り向きで驚く」というのは実生活でもあるんだと、後々になって妙に納得してしまった。
朝起きた時に、いつものように窓辺に黄昏れて外の動きを見詰めているタビーを見ていたので、余計混乱してしまったようだ。
そして当のタビー嬢はといえば、閉めてあった網戸をこじ開けて、いつも見ている窓辺から約10センチだけ前にポジションを取り、いつものようにカラスに向かって「ウケケケケ」と鳴いていたのだった。
解っていて脱走という訳でもないので叱る事も出来ず、慌てて家へと戻し、網戸を洗濯バサミで固定して出掛けた。

間抜けな猫で良かった。
e0058443_19144362.jpg

写真はチャイがまだ幼い頃の窓辺でのツーショット。
[PR]
by angelwhisker | 2005-09-01 19:29 | 我が家の猫

ヨッスィーが凸凹猫コンビ、タビーとチャイの可笑しい生活を綴る。路地裏の猫達に幸せを届ける『マタタビ至福団』の本部。


by angelwhisker

プロフィールを見る
画像一覧

カテゴリ

全体
我が家の猫
マタタビ至福団
他の猫
料理と美味
外出
熊五郎
道具
栽培
行事
インテリア
年賀ネタ
安倍川茶伊太郎先生

息子
健康
告知
その他

タグ

(277)
(91)
(47)
(44)
(39)
(33)
(28)
(25)
(25)
(20)
(19)
(19)
(18)
(18)
(17)
(16)
(16)
(15)
(15)
(12)

ブログパーツ

最新のトラックバック

欲求不満
from 難攻不落の熊本城
体にフィットするソファ
from Stlpd28の音楽生活
ボロタワー
from にゃんちんと一緒
療法食開始
from ねこぱんち
寝違えないタヌキ
from ねこぱんち

検索

以前の記事

2013年 01月
2012年 01月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 04月
more...

その他のジャンル

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧