猫には見えてしまう何か

いつだったか、まだ家にベッドがなくて布団で寝ていた頃の事。

当時俺は敷いた布団の上で、寝る前にタビーが

疲れてしまうまで一通り遊んでやるのを日課にしていた。

というのもデジカメを買ったばかりなのだ。

猫じゃらしにジャンプするタビーを撮った一枚が、

とてもいい感じで写っていたのでハマってしまった。

「もっと高く、もっと美しくジャンプさせたい」

と、目的が少々ズレてしまってはいたが…。

「大丈夫なの?そんなにジャンプばかりさせて」

と、連れ合いにたしなめられたが、布団の上で衝撃も少なく、

何よりもタビー自身が楽しみにしてくれていたので、

そのうち俺が猫じゃらしを使い、連れ合いがカメラを構えるようになった。

その日もいつものように自作猫じゃらしで30分ほど遊んで、

タビーは満足してきたのか、集中力がなくなった。

戸外の物音に注意が逸れ、俺たち人間も眠くなってきたので、

布団に付いたタビーの抜け毛の束をカーペットクリーナーで掃除して、

就寝の態勢を整える。

我が家では、寝るときは基本的に明かりは一切点けない。

明かるいところで寝るのは俺は苦手だった。

以前は物音にも敏感で、誰であろうと隣に人がいる状況で耳栓は手放せなかった。

俺はそれほど神経質だったのだ。

以前は。

今はおやすみを言って3分持たない事が多い。

隣の布団で寝る連れ合いにおやすみを言って明かりを消す。

真っ暗になった寝室で、しばらくの間

「どれくらいでこの暗さに目が慣れてくるんだろう」

などと思っているうちに、うとうとし始めていた。


それは突然の出来事だった。

最初は何が起きたか判らなかった。ドスンと何かが俺の腹に乗っかった。

とっさにそれはタビーである事が重さや範囲で判ったのだが、その後だ。

何度も何度も猛り狂ったように、タビーは俺の腹の上で跳ねた。

みぞおちを何度も踏まれ苦しいのもあったが、

真っ暗闇で何かに取り憑かれたようにジャンプし続ける我が猫に、

ある種の恐怖を覚えた。

タビーの頭がおかしくなったか、何か痙攣に近い神経系統の発作だ思ったのだ。

「どうした!タビ! タビーがおかしい。

電気点けよう、ねぇ、ちょっと、タビがおかしくなった!!」

と部屋の明かりを点けると、やはり踏み台にされた連れ合いも跳び起きた。

「どうしたタビー、大丈夫か?!」

傍らにタビーがいつでも跳びかかれる体勢で、部屋の隅に全神経を集中している。

見えてはいけない何かが、こいつには見えてしまうのか?

この家にそういうものが出るとは聞いてない。

二人ともこの平安な部屋で一体何が起こっているのか、

しばらく理解出来ないで呆然としていた。

と、おもむろにタビーがジャンプした。

二度、三度。

その何かを目で追い続けている。

そしてやっと理解した。



蠅。


…勘弁してくれ。


さて、今日の写真は部屋に迷い込んだカメムシを2匹でおもちゃにしているところ。
チャイはカメムシに手を出す度にその手を嗅ぎ、臭い臭いと舐める。
臭いけれどつい手が出てしまう。つい手を出すと手が臭くなる。
それを1時間以上ずっと繰り返していた・・・。
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by angelwhisker | 2005-08-27 01:09 | 我が家の猫

ヨッスィーが凸凹猫コンビ、タビーとチャイの可笑しい生活を綴る。路地裏の猫達に幸せを届ける『マタタビ至福団』の本部。


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